身近なデジタル機器として、パソコンとスマートフォン(以下スマホ)があります。情報化社会の今、デジタル機器なしで生活することは考えにくいといっても過言ではありません。とくにスマホは持ち歩けて、その場で必要な情報をすぐに得られるとても便利なアイテムです。最近聞かれるスマホによる視力低下や「スマホ老眼」は、決して他人事ではありません。中川和宏が「スマホ老眼」という言葉を発信したのは10年以上も前のことです。まさに今、スマホ老眼は現実のものとなりました。スマホを見ることで大切な目にどんなことが起こっているのでしょう? スマホ老眼 老眼の症状を自覚するのは45歳くらいからが多いといわれますが、最近20~30歳代の若い層で「手元の文字が見づらい」「ピントが合いにくい」などといった老眼と同様の症状の方が増えてきているようです。スマホ老眼とは、近距離でスマホを見続けることで、目の筋肉が緊張する状態が続き、一時的に老眼のようなピント合わせが利かなくなる症状が起こることです。スマホから顔を上げると一瞬遠くがぼやけたり見づらいと感じることがあるかと思います。このような状態が続くと近くもぼやけたりする老眼のような症状がでます。このような症状を「スマホ老眼」といいます。ほとんどが一時的なものですが、繰り返すうちに重篤化するケースも考えられます。 スマホ老眼は子供が深刻 私たちは、スマホをはじめとするデジタル機器に依存した生活を送っています。ある調査では子守りがわりにスマホの動画などを見せる「スマホ育児」が広がっているとのことでした。育児中にスマホやタブレットを利用したことがあると答えた方は3歳の子どもを持つ家庭で60.3%、6歳で74.2%。小さなお子さんは体や目も成長過程です。スマホの見せ過ぎは視力の低下につながるといわれています。5分程度に留めましょう。小学校ではタブレットなどデジタル教材を使った授業が本格的に開始され、中学生で約40%、高校生になればほとんどのお子さんがスマホを持ち、情報・伝達・買い物に、必要不可欠なナアイテムとなっています。 スマホを見続けることで目は… 視力低下・・目とスマホの距離が近いことから、ピントを合わせるために伸び縮みしている目の筋肉が凝り固まり、視力低下を進める原因になります。 眼精疲労・・ディスプレイの光は、反射しやすく光の粒が散乱しやすいという性質があるため、文字や画像がぼやけて見えます。ピントを合わせるために、毛様体筋が絶えず収縮して、ピント調節を繰り返すことになるので、眼精疲労が生じやすくなります。 眼病リスク・・スマホから発せられるブルーライトは紫外線の次にエネルギーが強い光です。ブルーライトは、目の水晶体を通過して網膜の機能低下を引き起こす危険性がありため、黄斑変性症や白内障発症のリスクが高まる可能性があるといわれています。 ドライアイ・・まばたきの回数が減り、ドライアイの原因になります。ドライアイは充血の原因になる他、かすみや痛みがでることもあります。また、コンタクトの方は目が傷つきやすくなります。   スマホと上手に付き合おう スマホが目に悪い例を挙げましたが、スマホはとても便利なもので暮らしに欠かせないアイテムでもあります。 視力に影響がでないようルールを作ってスマホを使いたいですね。 スマホを利用する上でのルール作りをしましょう ・食事の時間や睡眠の前の使用はしない。 ・スマホを見た後は遠くの景色を眺める。 ・人と話すときはスマホを出さない。 ・ブルーカットメガネをする。 ・ピンホールメガネを使う。   目を大切にしましょう!